こんにちは、高知市高須のあさぎ歯科医院です。
噛み合わせを整えることは、健康な生活を持続させるためにも重要なことです。噛み合わせを整え歯並びを良くするのにもっとも有効な手段は歯列矯正治療ですが、普段の生活で意識したいポイントがあれば知っておきたいですよね。
この記事では、噛み合わせの改善や悪化を防ぐために家でできることについてお話ししていきます。
■噛み合わせの重要性
正確かつ健康的な噛み合わせは、口腔全体の健康に密接に関連しています。適切な噛み合わせが維持されることで、以下のようなポジティブな効果が期待できます。
歯の健康維持
正確な噛み合わせは歯に均等な圧力をかけ、歯にかかる力を分散させます。これにより、歯の劣化や変形を防ぎ、歯の寿命を維持します。
顎の安定性
異常のない正しい噛み合わせは、顎の関節や筋肉にとって理想的な状態を維持します。これにより、顎関節症や噛み合わせに関連する症状を予防することができます。
消化機能の向上
正確な噛み合わせは十分な咀嚼を促進し、食物を細かく砕いて消化を助けます。良好な消化機能は全身の健康に寄与します。
■自宅での簡単なチェック方法
噛み合わせの異常を自宅でチェックすることも可能です。
・鏡を使った視覚的な確認
鏡を使用して、歯がきちんと重なっているかどうかを確認してみましょう。
・歯の接触を感じる
を優しく噛み締めて、歯が正しく接触しているかどうかを感じてみましょう。
ほかにも以下のような自己チェック方法があります。
・お口を「いー」の形にする
左右のズレを確認できるチェック方法です。口を「い」の形にした際、顔の中心と上下の歯の中心がまっすぐ並んでいない場合は、左右に歯がズレている可能性があります。
・割り箸をお口にくわえる
水平方向のズレを確認できるチェック方法です。割り箸をお口にくわえ、奥歯で噛んでみましょう。このとき割り箸が水平にならず傾いている場合は、歯の高さがズレている可能性があります。
・奥歯をカチカチとする
奥歯のズレを確認できるチェック方法です。奥歯をカチカチと優しく噛んでみて、歯が当たる箇所が左
右で非対称な場合は、噛み合わせがズレていると考えられます
・口を大きく開ける
顎関節の異常をチェックできる方法です。お口を大きく開けたとき、縦に指3本入らなかったり、顎に痛みを感じる場合、顎の関節に異常がある可能性があります。
■噛み合わせのために家でも実践できること
①適切な食事習慣
食事は噛み合わせに大きな影響を与えます。柔らかいものばかり、硬いものばかりと偏って食事をしていると咀嚼回数に影響し、噛み合わせにも影響が出ます。特に成長期にあたるお子さまの場合、柔らかいものばかり好んで食べていると発達が不十分になり歯が生えてくるスペースが足りなくなってしまう可能性があります。また、食事の摂り方にも気を付ける必要があります。食べる時は急がずにゆっくりと噛むことで、咀嚼の回数を意識しましょう。食事習慣は噛み合わせの向上に欠かせない要素です。
②口腔体操やエクササイズの導入
口腔体操やエクササイズは、口の筋肉を強化し、噛み合わせを改善するのに役立ちます。具体的な体操の一例として舌のエクササイズや、頬のマッサージがあります。
・舌のエクササイズ: 舌を上下左右に動かす運動を取り入れることで、口内の筋肉を刺激し、噛み合わせを調整します。
・頬のマッサージ: 軽く頬をマッサージして顔の筋肉をリラックスさせます。そうすることで噛み合わせに対するストレスを軽減します。
③ストレスの軽減とリラックス
ストレスが噛み合わせに与える悪影響を理解し、ストレス管理が噛み合わせの改善に寄与することを強調します。ストレスによって歯ぎしりや噛みしめる癖を引き起こし、噛み合わせに悪影響を及ぼす可能性があります。リラックス法や深呼吸を取り入れることで、ストレスを軽減し、悪い癖も改善できます。す噛み合わせに伴う筋肉の緊張を和らげることができるので取り入れてみましょう。寝ているときの食いしばりや歯ぎしりを無意識にしてしまっている場合は、ナイトガードなどで予防するのもおすすめです。
④悪い癖や習慣の改善
頬杖や口呼吸などの癖は歯並びが噛み合わせに悪影響を与えます。癖は無意識のうちに習慣化してしまっているケースが多いので日頃の自分の癖を意識してみるのも大切です。正しい姿勢を意識して過ごしたり食事を摂ることも重要です。
■噛み合わせが気になる場合は歯科医師に相談しよう
噛み合わせを改善するには、自宅での努力に加え、歯科医師との協力が不可欠です。特に成長期が終わり成長が完了している成人の場合、噛み合わせを整えることは専門的な治療を行うことでしかほとんど改善できません。また、マウス(ナイト)ガードなどの道具を使用する場合、正確な使い方や、効果についてきちんと理解する必要があります。こういった道具を自宅で使用する際の注意点や管理方法は歯科医師の指示通りに行いましょう。定期的な歯科検診を心がけることも重要です。
*歯科医とのコミュニケーションの大切さと相談の進め方
定期的な歯科検診の重要性
歯科医との定期的な検診を通じて、噛み合わせの変化や問題を早期に発見しましょう。
相談の進め方
歯科医に対して噛み合わせに関する症状や不安を正確に伝え、共に適切なケアプランを策定しましょう。
■歯列矯正治療を行う場合は自分に合った方法を
噛み合わせや歯並びを整えるために歯列矯正治療をする場合、まずは自分に合った治療方法を選択することになります。従来からのワイヤー矯正をはじめ、見た目が目立たず痛みの少ないマウスピース矯正なども近年注目を集めています。しかし、歯並びや噛み合わせの状態はひとり一人違うのでどんな治療方法がその人に合っているのかも異なります。歯列矯正治療の方法は、歯科医院でカウンセリングを受けてから決めていくことになります。カウンセリングの際、スムーズに話しを進めるためにもあらかじめ治療方法の種類や特徴、メリット・デメリットの情報収集を行うことも大切です。
■まとめ
噛み合わせの異常を根本的に解決するにはやはり歯列矯正治療が最適です。しかし、普段の自宅での過ごし方を意識することで悪化させないように防いだり、健康を守ることにも繋がります。この記事で紹介したセルフチェック方法を、まずは実践してみましょう。異常がみられる場合は一度歯科医院を受診してカウンセリングを受けるのがおすすめです。