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歯を補う治療は早めに受診するべき?その理由を徹底解説!

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こんにちは、高知市高須のあさぎ歯科医院です。

今回は、歯を失った場合に早めに治療を受けた方がよい理由についてご紹介します。

歯を失うということは、年齢を重ねた人々の多くが直面する可能性のある大きな問題でもあります。むし歯や歯周病で歯を失うことになった場合、いきなり歯が抜けるというよりは症状の進行により抜歯の処置を行うことになります。どのような場合に歯を抜かなければならず、そしてその後の治療はどのように進めるべきなのでしょうか。

むし歯の進行により抜歯をする場合

むし歯は歯を失う原因として2番目に多く、歯を失う原因全体のおよそ3割を占めています。むし歯は進行状況によってC0~C4までの5段階に分類されます。C4までむし歯が進むと、歯ぐきの中(歯肉縁下)にまでむし歯が及び、歯冠とよばれる歯ぐきの上の部分の歯はほとんど崩壊している状態になります。このように歯の根だけが残っている状態を残根といいますが、歯の根の先にまでむし歯菌が感染し、膿がたまったりしていることが多いため歯そのものを残すのが難しく、抜歯の適用となります。

歯周病の進行により抜歯をする場合

歯周病は歯を失う原因として最も多く、歯を失う原因全体のおよそ4割を占めています。歯周病も進行状況によって症状が異なりますが、重度の歯周病になると歯を支えている骨(歯槽骨)が溶けていくことにより歯がぐらぐらと動揺するようになります。中等度までは歯を保存できる可能性が高いものの、重度にまで歯周病が進行した場合には周りの歯への悪影響も懸念されるため多くが抜歯の適用になります。

抜歯後の治療の進め方

むし歯や歯周病の進行により抜歯を行ったあとは、歯ぐきの治癒に約1カ月程度を要します。抜歯後3~4日ほどから歯ぐきが再生する「上皮化」が始まり、1週間後には血の塊が肉芽組織(傷を保護する組織)へと変わります。そして3週間~1カ月ほどすると、肉芽組織は結合組織とよばれる組織へと変わり、骨が再生し始めます。したがって、抜歯をしたからといってその場でインプラントやブリッジ、入れ歯の治療をすることは基本的にはできません。歯ぐきがしっかりと治癒するまで2~3ヶ月ほどの間隔をあけてから、歯を補う治療を行うのが一般的です。例外的に、即時義歯とよばれる抜歯をしたその日に入れられる入れ歯の治療をすることもあります。

歯がない箇所を治療せずに放置すると起こること

歯を1本失ったとしても、さほど生活に支障をきたさないからと放置してしまうと、少しずつではあるものの様々な悪影響を及ぼします。そのため、抜歯後歯ぐきが治癒したら、然るべき方法で歯を補う治療を進めることをおすすめしています。

歯が動くことで歯並びや噛み合わせが変化する

抜歯したその箇所をそのままにしておくと、ずっと隙間ができていることになります。その空いている隙間を埋めようとして、両隣の歯が斜めに倒れてきたり、噛み合っていたはずの歯が伸びてくるなど、周りの歯が少しずつ動きだします。このように歯の位置が変わることにより見た目や噛み合わせにも変化が生じ、お口の中全体のバランスが崩れてしまいます。

噛み合わせの変化により全身症状を引き起こす

噛み合わせが変化することで、顎関節症や肩こりなどの全身症状が出ることも少なくありません。身体の不調が長引くことで、頭痛や睡眠不足などの原因となる可能性もあります。

他の歯や顎に負担がかかる

残っている他の歯や顎への負担が大きくなることにより、健康だったはずの周囲の歯や顎の寿命を縮めてしまう可能性もあります。歯や顎の治療が必要になると、結果として治療費もかさんで経済的負担も増えてしまいます。

認知症のリスクが高くなる

歯を失うことによってしっかり噛めなくなると、脳への刺激が減ってしまいます。これは認知機能にも影響を及ぼし、認知症を発症するリスクが高くなることが最近の研究で明らかになっています。

抜歯後、なるべく早く歯を補う治療をした方がよい理由

以上のような理由から、歯を失ったあとにはなるべく早く歯を補う治療をすることをおすすめしています。歯を補う治療として挙げられるのが、インプラント、ブリッジ、入れ歯です。これらがどのような特徴をもつ治療方法であるか、ということは次回以降のブログの中でご紹介していきます。ただし、これらの治療方法を比較検討した上で、今は手を出さないという選択肢も全くないわけではありません。無理にインプラントを勧めるようなことは当院ではいたしませんので、患者様お一人おひとりのお口の中の状況やライフスタイルに合わせた最適なご提案をしています。

まとめ

今回は、歯を失った場合に早めに治療を受けた方がよい理由についてお話ししました。1本でも歯を失った場合は、それを補う治療をすることで、起こり得る様々な影響やリスクを回避することができます。歯を失ってから時間が経ってしまった方でも、まずは当院にお気軽にご相談ください。

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