こんにちは、高知市高須のあさぎ歯科医院です。
鏡を見るたびに「口元がなんとなくゆがんで見える」「笑ったときの左右差が気になる」と感じることはありませんか?実は、こうした見た目の非対称には、噛み合わせやお口まわりの筋肉バランスが深く関係していることがあります。
今回は、噛み合わせと口元の見た目の関係について、原因や治療の考え方をわかりやすくご紹介します。
見た目の左右差はどこからくるの?
年齢とともに気になりやすくなる口元の左右差。特に笑ったときの口角の上がり方の違いや、前歯の位置・角度のズレは、フェイスラインの印象に影響を与えることがあります。
①噛み合わせのズレ
長年の噛みグセや片側ばかりでの咀嚼によって、上下の歯の噛み合わせにわずかなズレが生じると、顎の位置や筋肉の動きに影響が出ます。それが少しずつ顔全体の左右差となって現れることも。
②筋肉や表情のバランス
口元の筋肉は、日常の使い方によって左右差が出やすい部位です。例えば、「写真を撮ると片側だけ口角が下がって見える」といった場合、表情筋のアンバランスが原因となっている可能性があります。
③歯並びや顎の骨格の影響
前歯が傾いていたり、歯列全体が片側に寄っていたりする場合、口元に非対称な印象を与えることがあります。先天的な骨格の左右差や、過去の治療の影響が関係しているケースもあります。
噛み合わせの乱れが与える影響
見た目の左右差だけでなく、噛み合わせのズレは機能面にもさまざまな影響を及ぼします。
顎関節症や筋肉の緊張
噛み合わせが悪い状態が続くと、顎関節に過剰な負担がかかり、開けにくさや違和感、カクカクとした音の発生などが起きることがあります。また、片側だけの筋肉が過緊張になり、肩こりや頭痛の原因になることも。
歯への負担
上下の歯が正しく噛み合っていないと、一部の歯に偏った力がかかり、歯のすり減りやぐらつきが生じやすくなります。長期間放置すると、歯の寿命にも影響を与えることがあるため注意が必要です。
発音や飲み込みへの影響
噛み合わせのズレが大きいと、舌の位置や動きにも影響し、発音が不明瞭になったり、食事中の飲み込みにくさを感じることもあります。
治療の選択肢と整え方
左右差や噛み合わせの乱れがある場合、その原因や程度によって治療の選択肢は異なります。見た目と機能の両面を考慮した治療が大切です。
矯正治療による歯列バランスの調整
歯並びのゆがみが原因となっている場合は、矯正治療によって噛み合わせのバランスを整えることが有効です。特にマウスピース矯正は目立ちにくく、通院中も自然な印象を保ちやすいため、大人世代の方にも選ばれています。
・前歯の傾きやズレをゆっくりと修正できる
・噛み合わせの不均衡による顔の左右差を緩和
・治療中でも日常生活に支障が少ない
ただし、骨格的なズレが大きい場合は、歯列だけでの改善が難しいこともあるため、精密な診断とカウンセリングが必要です。
補綴治療で見た目と機能を同時に改善
歯の欠けや咬耗(すり減り)が原因で左右差が生じている場合、被せ物などの補綴治療によって見た目と噛み合わせの両方を整えることができます。
・摩耗した歯の高さや傾きを補う
・セラミック素材で自然な色や形を再現
・噛み心地の改善と、見た目の左右差緩和を両立
また、左右で詰め物の色や形が不揃いな場合も、補綴によって統一感のある口元に仕上げることが可能です。
口元の左右差は、加齢や生活習慣の影響で誰にでも起こり得ます。「なんとなく気になるな」と感じたときこそ、噛み合わせや歯のバランスを見直すよいタイミングです。
自分の“きれい”を見つけるために
見た目の非対称をなくすことが「完璧さ」を目指すことではありません。あくまでも、自分にとって心地よく、自然に笑える状態を整えることが大切です。
・左右対称=美しいとは限らない
・自分らしく笑えることがいちばんの「きれい」
・歯科医と相談しながら、自分に合った整え方を選ぶ
無理に白くする、無理にそろえるのではなく、「年齢に合った自然な美しさ」「自分にとっての快適な口元」を大切にしましょう。あさぎ歯科では、患者様のご希望やお悩みに寄り添いながら、機能と見た目のバランスを整えるお手伝いをしています。
まとめ
口元の左右差や非対称な印象が気になる場合、その原因は見た目だけでなく、噛み合わせや筋肉のアンバランスにあるかもしれません。
矯正や補綴などの治療を通して、見た目と機能の両面からバランスを整えることで、より自然に、より快適に笑える口元へと近づけることができます。
あさぎ歯科では、患者様お一人おひとりのライフスタイルに合わせた予防ケアをご提案しております。「なんとなく気になるけど、どこから相談すればいいかわからない」そんな方も、どうぞお気軽にご相談ください。

