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子どもの不正咬合の種類や原因。治す方法はある?

こんにちは、高知市高須のあさぎ歯科医院です。

噛み合わせに異常があり、歯並びが悪い状態のことを不正咬合(ふせいこうごう)といいます。かわいいと言われることが多い「八重歯」も実は不正咬合に入ります。

この記事では子どもに多い不正咬合の種類を解説していきます。乳幼児期からの癖が原因になってしまうこともあるので、そちらも合わせてご紹介します。

出っ歯(上顎前突じ ょうがくぜんとつ)

凹凸があり乱れている歯列の叢生(そうせい)の次に多いといわれている不正咬合です。上の前歯が下の歯と比較して強く前に傾斜したり、上の歯並び全体が前に突き出ている状態をさします。遺伝的な要因で生じることもありますが、上下の顎の発達(発育)バランスが芳しくなく下唇を噛むことが癖になっていることが原因になっていることもあります。食べ物が前歯で噛みづらくなったり、発音障害が出たりなどの症状が出てきます。

対処法:永久歯の前歯がそろう8歳頃から矯正装置を使った矯正を行うことで改善できます。原因となる癖がある場合は、お子さまが3歳頃からやめられるよう促しましょう。

反対咬合・受け口(下顎前突 かがくぜんとつ)

下の歯並び全体が前に出ていたり、下の前歯が上の歯よりも強く前に傾斜している状態をさす不正咬合です。不正咬合のなかでも最も治療や管理が難しいといわれており、長期に及ぶ治療が必要になるケースも多いです。前歯を使って食べ物を噛み切ることが難しく、発音も不明瞭になってしまうことがあります。なかには顎関節症を引き起こしてしまう人もいます。

対処法:3歳以降となるべく早い時期から矯正装置を使って噛み合わせを整え、悪習慣や癖を治し、筋肉バランスを整えることで改善していきます。

叢生(そうせい)/らんぐい

数ある不正咬合のなかでももっとも多い不正咬合といわれており、歯に凹凸があったり捻れていたりなど、でこぼこした歯列の状態をさします。歯の大きさに対し顎骨が狭いために生じることがほとんどです。凸凹が多い分磨き残しが多くなり、プラークがたまりやすくなってしまいます。ブラッシングが難しい分虫歯や歯周病になりやすくなります。

対処法:永久歯が生えはじめる6歳以降に治療を開始することで改善しやすくなります。この場合永久歯の大きさを予測してから顎の骨を広げる矯正装置を装着します。

開咬(かいこう)

別名すきっ歯とも呼ばれており、奥歯を噛み合わせたときに前歯に隙間ができている状態をさします。顔の骨格による遺伝的要因だけでなく、長期間に及ぶ指しゃぶり、口呼吸、舌を突き出す、舌を噛むなどの悪習慣が原因になっていることも多いです。

対処法:3歳以降は口呼吸や指しゃぶりなどの悪習慣を改善するよう促し、6〜8歳くらいから矯正装置をつけて治療をすることで改善が見込めます。

お子さまの癖や習慣に要注意!

お子さまの不正咬合は遺伝的なことが原因とは限りません。悪い癖や習慣が続くとそういったことが不正咬合を招く原因となることがありますので、お子さまの癖や習慣は注意してみてあげましょう。

指しゃぶり

1〜2歳頃までの指しゃぶりは放っておいても問題ありませんが、3歳を過ぎても指しゃぶりを続けている場合は改善してあげるよう促してあげる必要があります。指しゃぶりは想像しているよりも吸う力が強く、その力で上の前歯に力が加わってしまいます。前歯が出て出っ歯になるリスクが高くなり、さらには奥歯の歯列にも乱れが生じる原因になることもあります。出っ歯になってしまうと、上下の歯の間に舌を突き出して遊んでしまうお子さまも多く、これが癖になると歯列はさらに悪化してしまいます。

爪噛み

爪を噛んでいるときは歯に大きな力がかかり、不正咬合のリスクを高めます。歯並びへの影響だけではなく、爪を噛む癖は周りから見ても良い印象を与えないため、早めに改善してあげるのが望ましいでしょう。

舌癖

日頃から舌の動きや癖を意識している人は少ないかもしれませんが、実は舌の位置はとても重要です。前歯の付け根の盛り上がっているところ(スポット)にある状態が舌の正しい位置です。この位置に舌が収まらず、舌が下がっていたり無意識に舌で特定の歯を押してしまうのが癖になっていると、歯に力が加わり歯並びが悪くなってしまいます。

口呼吸

鼻呼吸が人の正しい状態のため、口呼吸が当たり前になってしまうと、さまざまな不具合が生じます。口をぽかんと開けたままの状態になりやすく、顎や舌の位置が下がり、正常な位置からずれて筋肉のバランスが崩れてしまいます。結果的に不正咬合を招く原因となったり、骨格的なバランスに影響を与えてしまいます。さらに口呼吸をしているとお口の中が乾燥しやすく、唾液の量が減ってしまうので、虫歯や口臭の原因になってしまいます。

頬杖

大人にも多い仕草ですが、頬杖をつくと顎の関節や骨に力が強く加わります。右、左、どちらかに偏って頬杖をついてしまうことも多いため、歯並びだけでなく左右の顔のバランスもずれてしまいます。

噛み癖

食事をするときに左右、奥歯、前歯と、同じ方ばかりで偏って噛んでいると、力が不均一になり、不正咬合を招く原因になります。無意識に虫歯などの痛いところを避けて痛くない方で噛んでしまう癖がついてしまっている可能性もあるので、注意して見てあげましょう。

不正咬合以外のリスクも

お子さまの悪い習慣や癖は、不正咬合以外のリスクを招く要因になることもあります。発音障害を起こして滑舌が悪くなったり、骨格のバランスが崩れることで顔立ちにも影響が出てしまったり、顎の位置が不安定になったり、口をぽかんと開けてしまう状態が続き印象に影響を与えてしまったりと、数々のリスクがあります。

不正咬合は歯列矯正で改善できる

3歳を過ぎたらお子さまの悪い癖や習慣を治すことはとても重要なことですが、完全に不正咬合を治すことはできません。今後悪化しないように予防するためにも、不正咬合になってしまった状態を治すためには専門的な治療で歯列矯正を行うのがおすすめです。小児矯正にも年齢に応じてさまざまな種類があるので、歯科医師と相談しながらお子さまの状態に合ったものを選びましょう。

まとめ

当院でも小児矯正治療を行っており、お子さまの年齢に合わせた治療方法を提案しております。お子さまの不正咬合でお悩みの方はぜひ一度ご相談ください。

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