こんにちは、高知市高須のあさぎ歯科医院です。
お子さまの歯列矯正を考える際「どんな基準で医院を選べばいいの?」と悩む方も多いのではないでしょうか?この記事では、小児矯正の適切な時期や、小児矯正の選び方のポイントを解説していきます。得られる効果や、成人矯正との違いを解説していきます。
■小児矯正におすすめな時期は6歳頃
小児矯正は下記3つの時期にわけられます。13歳以降の歯列矯正は成人矯正と同じような矯正治療になりますが、3〜12歳頃までの0期治療と1期治療は子どもの時期ならではの矯正ができます。
- ・3〜5歳頃「0期治療」
- ・6〜12歳頃「1期治療」
- ・13歳以降「2期治療」
小児矯正をおこなう時期で、特におすすめなのは成長が盛んな6歳頃。この時期は成長期にあたり、顎の成長過程にある状態です。まだ固定されていないので、奥歯や前歯を適切な位置に移動しつつ、正しい顎の成長を促し下顎と上顎の骨格的なバランスを整えられます。小児矯正は歯並びや噛み合わせを整えることだけが目的ではなく、顎骨(骨格)の成長を誘導できるのも大きなメリットなため、それを最大限発揮できる時期に歯列矯正をスタートするのが良いでしょう。成人矯正でも歯列を整えることはできますが、骨格は完成されているため、骨格的なバランスを整えることはむずかしくなります。適切な時期に歯列矯正を行えば、お子さまの今後の顔立ちに影響を与えます。「受け口」「出っ歯」などの不正咬合も改善できますよ。
*早ければ早いだけ良いというわけではない!
大人になる前に歯列矯正を行うことは大事ですが、早ければ早いだけ良いというわけではありません。早い時期に矯正治療を行うと、お子さまが歯列矯正の目的や意味を理解することが難しく、治療をストレスに感じてしまい、計画通りに進まないケースがあります。
小学一年生にあたる6歳頃になればある程度治療の意味や目的も理解できるようになるので、積極的に治療にのぞんでくれる可能性が高くなります。歯科医院の診察台でじっとして一定時間治療を受けることもできる時期なので、適切な時期といえるでしょう。
■小児矯正の歯科医院選びのポイント5選
小児矯正の歯科医院選びは、カウンセリングを受けてから決めるのがポイントです。カウンセリングを受ける前から「ここにする」と決めてしまうのは危険なので、まずは、お子さまと一緒にカウンセリングに行って、歯科医院の治療方針や雰囲気、担当歯科医師の経験、接し方など、さまざまなところをみる必要があります。
さっそくカウンセリングを受ける際のポイントをいくつかご紹介します。
①メリットだけでなくデメリットも説明してくれる
噛み合わせが正常になる、見た目が綺麗になる、お手入れがしやすくなるなど、歯列矯正を行うことで得られるメリットはたくさんあります。もちろんお子さまの健やかな将来のために有益な治療方法ですが、メリットだけではありません。
矯正装置をつけることによる見た目の変化や痛み、違和感など、お子さまにとってストレスと感じるデメリットも存在します。矯正治療の種類によってもメリットデメリットはそれぞれ異なりますが、矯正治療で得られるメリットや効果を話してくれる歯科医院は少々危険です。デメリットや副作用、治療内容などをお子さまやご家族が少しでも理解できるよう丁寧にしっかり説明してくれる歯科医院を選ぶようにしましょう。患者様の不安や疑問に寄り添い、解消しようとしてくれるかどうかは歯科医院選びの最低条件ともいえます。
②治療費に関する詳しい説明があり納得できる
矯正治療は自費治療で保険適用外のため、治療費は高額になります。これは矯正治療のデメリットのひとつでもありますが、トラブルを避けるために治療費の詳細をカウンセリングの時点でしっかり確認しておく必要があります。全額いくらなのか、なぜその価格になるのかなど、気になることは聞いておきましょう。高すぎても不信感を抱いてしまうかもしれませんが、安すぎるのも質が悪い可能性があるので危険です。いくつかの医院と比較しながら決めましょう。
③小児矯正の症例数・経験値
矯正治療を専門に行っている歯科医院でも小児矯正の症例数が豊富であるとは限りません。成人矯正がメインで小児矯正の症例数はそれほど多くない歯科医院もあります。症例数や医院の小児矯正の経験値はカウンセリングの時にしっかり確認しましょう。症例数がすべてではありませんが、やはり子どもの矯正の症例数が多いほど、歯科医師やスタッフはお子さまの治療や対応に慣れています。治療における技術や知識はもちろん、お子さんと上手にコミュニケーションを取って治療を進めてくれる歯科医院が理想です。
④歯科医院の設備や機械の充実度
歯科医師の技術や経験値は重要ですが、それだけでは最善の治療を行うことはむずかしいのが現実です。歯科医師は顎骨の成長や発育を熟知したうえで数々の検査をおこなって治療計画を立てますが、効果的な矯正治療のためには、その前提にある正確な検査結果が必要不可欠になります。どんな矯正装置を選ぶべきかも検査結果が関わってくるため、治療の失敗がないよう、矯正治療に必要な設備や機械が歯科医院内にしっかり揃っていることが重要です。
歯科医院によって設置されている機器や検査は異なりますので、歯科医師やスタッフに詳細を確認してみましょう。なお、矯正治療をする際の基本的な検査内容としては以下の通りです。
- ・お口全体のレントゲン(X線)撮影
- ・お顔と口腔内の写真撮影
- ・石こう模型の診査
- ・頭部X線規格写真の撮影
- ・その他→噛み合わせの検査、顎関節の動き、お口周りの筋機能の検査、身体の成長状態のチェック、など
⑤通院の利便性
矯正治療は約1ヶ月に一度のペースで通院が必要になるため、通院の利便性も大切になります。基本的には治療計画に沿って治療を進めていきますが、装置の破損や急激な痛みなどのトラブルが起こる可能性もあります。通いやすい歯科医院であればそういうトラブルが起きた際も急な受診が可能です。通院のしやすさも歯科医院選びの大切なポイントです。
■なるべく複数の医院でカウンセリングを受けよう
ひとつの医院で決めてしまうのではなく、なるべく複数の歯科医院でカウンセリングを受け、比較をしながら判断するのが良いでしょう。ご家族のためにもお子さまのためにも、安心して長い期間通院できる矯正歯科医院を選ぶことが大切です。手間はかかりますが、後悔のないようカウンセリングはしっかり行うようにしましょう。
■まとめ
早いうちに矯正治療をおこない正しい歯並びや噛み合わせにすると、虫歯や歯肉炎(歯周病)などの予防につながるのはもちろん、発音機能や噛む、飲むなどのお口の機能といった広い範囲でプラスに働くと考えられます。
治療費用が安く済むというのは大切ですが、それだけで選ぶのは失敗につながるリスクもあります。小児矯正の歯科医院を選ぶ際は、歯科医師やスタッフの人柄や技術や経験、扱っている種類、通院の利便性など、さまざまな面を考慮して総合的に判断しましょう。