こんにちは、高知市高須のあさぎ歯科医院です。
肌や髪のように、歯にも年齢サインが現れることをご存じですか?「昔より歯が弱くなった気がする」「冷たいものがしみる」そんな変化の背景には、歯の表面で起きている“ミネラルの出入り”が関係しています。
このミネラルバランスを整え、歯の健康と美しさを守るカギとなるのが「再石灰化(さいせっかいか)」です。
今回は、歯の再石灰化をテーマに、“削らないケア”で歯を守る方法をご紹介します。
再石灰化とは?
再石灰化とは、歯の表面(エナメル質)が唾液中のカルシウムやリンなどのミネラルによって修復される、自然に備わった働きのことです。
食事のたびにお口の中は酸性に傾き、エナメル質からミネラルが溶け出します(脱灰)。その後、唾液の力で失われたミネラルが補われることで、この“脱灰(だっかい)と再石灰化”のバランスが保たれ、歯の健康を支えています。
しかし、年齢や生活習慣によってこのバランスが崩れると、エナメル質が弱まり、虫歯や知覚過敏、ツヤの低下などにつながることがあります。
毎日のケアでこの再石灰化をサポートすることが、健康的で美しい歯を維持する鍵となります。
再石灰化が追いつかなくなる原因
1.間食や甘い飲み物の頻度
口内が酸性に傾く時間が長くなり、脱灰(だっかい)の機会が増えます。
2.唾液量の減少
加齢やストレス、薬の影響などで唾液が減ると、再石灰化の力も弱まります。
3.誤ったブラッシング
硬いブラシで強く磨くと、エナメル質を摩耗させてしまうことがあります。
4.歯ぎしり・食いしばり
エナメル質に微細なヒビが入り、ミネラルが溶け出しやすくなります。
自宅でできる「再石灰化ケア」
再石灰化を促すためには、日々の生活習慣がとても大切です。まず意識したいのは「唾液の力」を最大限に活かすことです。よく噛むことで唾液の分泌が促され、お口の酸を中和しながら失われたミネラルを自然に補ってくれます。唾液はまさに“天然の修復液”といえる存在なのです。
また、食後すぐに歯を磨く習慣も見直してみましょう。酸性の飲食物を摂った直後は、歯の表面がやわらかくなっており、すぐにブラッシングするとエナメル質を傷つける恐れがあります。食後はまず水で軽く口をすすぎ、20〜30分ほど時間をおいてから磨くのが理想的です。
さらに、再石灰化をサポートする成分(CPP-ACPやハイドロキシアパタイトなど)を含む歯磨き剤やトリートメントジェルを取り入れるのもおすすめです。歯にミネラルを補給し、ツヤと滑らかさを保ちやすくなります。
※効果の感じ方には個人差がありますが、継続することで歯の質感の変化を実感できる方もいます。
小さな工夫を積み重ねることで、歯の自然な修復力を高め、強く美しいエナメル質を守ることができます。
歯科医院で行う再石灰化サポート
ご自宅でのケアに加え、定期的なプロケアを受けることで、より効率的に歯のミネラルバランスを整えることができます。歯科医院では、ホームケアでは届かない部分まで丁寧にケアし、 “エナメル質を守る環境そのもの”を整えることが目的です。
⚫︎ フッ素塗布
フッ素はエナメル質を強くし、酸に溶けにくい歯をつくる働きを助けます。特に大人世代では、歯ぐきが下がった部分(根面う蝕)にも効果的で、歯の根元を守る予防ケアとしても重要です。定期的な塗布を続けることで、虫歯予防とツヤのある質感維持を両立できます。
⚫︎ クリーニング(PMTC)
専用の器具で歯面の汚れやバイオフィルムを除去し、再石灰化しやすい環境を整えます。歯の表面が滑らかになることで汚れの再付着を防ぎ、透明感と清潔感のある口元を長く保ちやすくなります。
⚫︎ 生活習慣・食事の見直し
酸性食品の摂り方やブラッシングの力加減、再石灰化を助ける食材など、日々の習慣を意識することで歯の健康を守ることができます。
「治療」だけでなく、「予防と育てるケア」という考え方を取り入れることで、自分の歯を長く大切に保つことにつながります。
まとめ
歯の再石灰化は、“失ったものを取り戻す”というより、“今ある歯を守る”ケアです。日々の生活習慣と歯科医院でのメンテナンスを組み合わせることで、エナメル質を守りながら、健康的で美しい歯を保つことができます。
再石灰化の意識を日常に取り入れることは、「虫歯になりにくい口内環境」をつくるだけでなく、将来の歯の寿命を延ばすことにもつながります。小さな積み重ねが、10年後・20年後の笑顔の質を変えていくのです。
あさぎ歯科医院では、再石灰化を意識した予防プランや、一人ひとりの歯の状態に合わせたケア方法をご提案しています。
年齢を重ねてもツヤのある笑顔を保てるように──
“削らないケア”で、自分の歯を大切に育てていきましょう。

